放射線療法⑨ 5回目 保険
放射線治療は毎日ですが、教授の診察は週1~2回、今日はその診察日でした。
教授の診察は、治療の状況というよりも副作用のフォローが目的みたいです。
診察は「口が渇きますが、それ以外は大丈夫です」で、20分待って1分話して終わりでした。
その後は放射線治療室へ。
今日の放射線技師さん、片方の方は若くてかわいい女性でしたww
本日の治療費
1万円
放射線療法の副作用
口が渇くのでガムを噛むことにした
悪性リンパ腫の治療メモ
本当に医療保険って必要なのでしょうか?
病気になる前は気づいていませんでしたが、世の中にはがん保険のコマーシャルがあふれているんですね。
テレビCMは言うに及ばず、駅や電車、郵便局、スーパー、いたるところにポスターが貼ってあり、アヒルが保険への加入がまるで正義であるかのようにアピールしています。
私はがん保険、医療保険に入っていないのですが、それはお得ではないと思っているからです。
私が思う保険会社の収入と支出はこんな感じ。
・収入
みんなが払っている保険料
その保険料の運用益
・支出
病気になった人への給付金
コマーシャル費
本社ビルとか支店とか相談窓口とかの家賃、維持費
社長役員とか社員の給料、外交員(いわゆる保険のおばちゃん)の給料
保険会社が上場していれば、株主への配当金とかも
もし、保険のおばちゃんが粗品を配っていれば、それも支出に加わります。
保険料や給付金は、病気になる人の統計を元にすごーく頭のいい人たちが金融電卓たたいて決めているはずです。
今まで何度か医療保険に加入しようか検討したのですが、うーん、保険会社って私とは関係ない支出が多すぎなんじゃない、この仕組みなら私一人で保険やっていた方がいいじゃん、となったのです。
・私一人保険の収入
私が払う保険料
それの運用益
・私一人保険の支出
私への給付金
私一人保険、運用益を考えるなら手数料無料のインデックスファンドで10年運用の平均が5%くらいあったりするのですが、難しいことを考えたくなければ、普通の銀行の定期預金でもいいんじゃないかと思います。
で、私は万が一のための保険が必要な万が一の時を向かえてしまったので、せっかくだからとアヒルの保険のサイトを見ながら計算してみました。
ちなみに私の治療費は、2月は2万円、3~7月は高額医療費が支給されるので、おおよそ38万円となります。
―――
★がん保険★
・保険料ケース1
23歳4月に学生から会社員になった時点で加入していれば、月々の保険料は2499円
38歳2月に告知を受けるまで14年と10ヶ月間、保険に加入せずに保険料を貯蓄したとしたら、私一人保険の残高は元金444,822円、5%複利で644,121円
・保険料ケース2
29歳4月に会社員からフリーランスになった時点で加入していれば、月々の保険料は3089円
これを、同様に8年と10ヵ月間貯めたとしたら、私一人保険の残高は、元金327,434円、5%複利で403,094円
・がん保険に加入していた場合の給付金
診断給付金 100万円
入院給付金 R-CHOP1クール目の3日分×1万円=3万円
通院給付金 R-CHOP2、3クール目のそれぞれ2日で4日×1万円=4万円
放射線治療17日間×1万円=17万円
放射線治療給付金 20万円
抗がん剤治療(月ごと) 3ヶ月×10万円=30万円
合計 174万円
8時間点滴を受けて8万円もかかり数日間は低スペックのため動けなくなる化学療法と、30分でちゃっと終わり1万円しかかからない放射線治療で通院給付金は同じ額なのか、とか、3万円かかるPET-CTは検査費用なので支給対象外なのか、とか、いろいろ思いますが、これは仕組みを分かりやすくするためと保険会社の存続維持のために適切な金額なのでしょうね。
★結論★
私の治療は一般の方と比べても軽めで治療費が38万円で済んでいるので、私一人保険でも十分賄えます。加入していれば、給付金として私の治療費の4倍以上の額を受け取れました。でも、これは「宝くじ」ではなく「保険」なので、いささか余分な感じがします。
※wiki「保険」より
偶然に発生する事故(保険事故)によって生じる財産上の損失に備えて、多数の者が金銭(保険料)を出し合い、その資金によって事故が発生した者に金銭(保険金)を給付する制度。
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★医療保険★
・保険料ケース1
23歳4月に学生から会社員になった時点で加入していれば、月々1965円
これを、14年と10ヶ月間貯めたとしたら、私一人保険の残高は347,805円、5%複利で504,523円
・保険料ケース2
29歳4月に会社員からフリーランスになった時点で加入していれば、月々2203円
これを、8年と10ヵ月間貯めたとしたら、私一人保険の残高は233,518円、5%複利で287,476円
・医療保険に加入していた場合の給付金
入院給付金 R-CHOP1クール目の3日分×2.5万円=7.5万円
通院給付金 R-CHOP2、3クール目のそれぞれ2日で4日×3千円=1.2万円
放射線治療17日間×3千円=5.1万円
放射線治療給付金 5万円
合計 18.8万円
★結論★
医療保険はがん以外の病気でも受け取れますが、ことがんになった場合の給付金は低いですね。これでは貯金がゼロならアウトです。「医療保険では不十分だからがん保険に入りましょう」とアヒルが言うのは、ある意味正しいです。そして、私一人保険でも期間が短いケース2では不十分でした。
―――
さあ、この私一人貯金には、でっかい落とし穴があります。
もし私が会社員2年目で悪性リンパ腫になっていたら、がん保険と同額の2499円を5年複利で積み立てていたとしても、30,679円です。ぜんぜん足りません。これなら、アヒルの言うことを聞いていたほうがましです。
つまり、要するに、貯金がゼロなら医療保険にもがん保険にも入った方がいいです。
アヒルを儲けさせたくないなら、月々の積み立てではなく、保険相当のまとまった貯金を用意しておいた方がいいです。この貯金は車買うとか家買うとかでは使っちゃだめ、病気になったときだけ使っていい貯金なのです。
話が変わりますが、アヒルが「がんになっても5年間再発しなければ入れる保険をつくりました」と言いだしましたね。
もちろんこれは、アヒルが儲けを削って給付金をひねりだしました、ではなく、がん患者でも5年間再発していない人なら加入させてもアヒルの利益が確保されますっていう意味です。
つまり、要するに、医学が進歩しました、5年再発しなければアヒルがまた口説いてくるくらいに健康なんですよってことですね!ぐっどにゅーす!
※保険料ケースの複利計算はこのサイトにお世話になりました
http://keisan.casio.jp/exec/system/1254841870
※治療期間中の生活費
私は3ヶ月半も仕事をしなかったので治療期間中の生活費も追加でかかってしまいましたが、通常は仕事しながら治療を受けるので生活費の心配は要りません。化学療法のアザラシ先生も放射線療法の教授も「治療期間中も仕事は継続できます」と明言していました。
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